納豆菌

納豆菌の特徴

納豆菌は枯草菌の一種で分類名を「バチルス・サブチリス・ナットウ」といい、納豆を作る際に重要な細菌です。

空気中にも存在しますが、主に稲わらに生息していて、稲わら1本につき、およそ1000万個の芽胞が付着しています。通常の枯草菌との違いはポリグルタミン酸の生成の有無で、ポリグルタミン酸とは納豆のネバネバの主成分を指し、老廃物の排出を促進し、肌の潤いを保つことで知られています。

納豆がポリグルタミン酸を生成するメカニズムは今のところ不明とされていますが、一説には納豆菌が外敵から身を守るためのバリア機能を果たしていると考えられています。

納豆だけでない納豆菌の活躍

納豆菌のポリグルタミン酸の特徴として、保水力が挙げられます。この保水力が食品以外の分野で注目され、医薬品や健康食品、コスメなどに応用されています。さらに、オムツや生理用品、土に変えるプラスチック、保水材、園芸資材としての堆肥剤、樹脂などの開発にも利用されています。同様の技術は途上国の環境浄化にも応用され、水質汚染の原因であるヘドロを浄化させ、井戸の水質浄化にも役立っています。

ポリグルタミン酸から作られる納豆樹脂は1gに5リットルもの水分を保持する能力があり、砂漠の保水目的での緑化計画などの研究も盛んに行われています。

また、ポリグルタミン酸は微生物の多くが栄養として利用できませんが、納豆菌はそれを分解して利用することができます。

納豆菌の生成するおもな酵素

納豆菌の特徴の一つに、さまざまな酵素を生成する能力があります。以下の酵素が主に生成されます:

  • プロテアーゼ(タンパク質分解酵素): 大豆などのタンパク質を分解し、うま味成分であるアミノ酸に変化させます。

  • アミラーゼ(でんぷん分解酵素): 米やいもなどのデンプン質を分解し、甘み成分のブドウ糖に変化させます。

  • ナットウキナーゼ(血栓溶解酵素): 血栓を溶解する作用があり、血栓防止効果、血圧降下、血行促進に効果があります。心筋梗塞や脳梗塞の予防に有効です。

納豆はいつ食べるのがよいか

納豆は朝食メニューとして定番ですが、ベストな摂取タイミングは目的によって異なります。

  • 朝食べると良い方: 血圧は朝の起床時が最も高いとされています。納豆には高血圧を下げる効果が期待できるため、高血圧に悩んでいる方には朝食がおすすめです。

  • 夜食べると良い方: 動脈硬化などの血栓は深夜から早朝にかけてできやすく、ナットウキナーゼの血栓防止効果が最も働く持続時間は8時間です。夕方18時から24時の間に摂取するのが理想的です。

また、ナットウキナーゼの効果を最大限に生かすためには、熱を加えすぎないことが大切です。納豆菌の芽胞は非常に強い耐熱性を持っており100度の熱でも死滅しませんが、ナットウキナーゼの効果を得るためには、加熱せずそのまま食べるのが最適です。

とはいえ、ナットウキナーゼの効果以外にも納豆は栄養価が高く、加熱してもメリットは多いので、食べたいタイミングで食べやすい方法で楽しんでください。

整腸効果が高く胃酸に強い腸まで届く納豆菌

納豆菌は比較的高温(約40度)で繁殖力が強く、耐酸性もあります。胃酸にも強いため、食べても胃酸で死滅せず、生きたまま腸に届き、整腸効果に役立ちます。海外の水にあたりやすい方は、乾燥納豆を携帯し食べるとお腹を壊しにくくなります。

納豆菌の健康効果と活用法

納豆菌は、その優れた健康効果で私たちの生活に欠かせない存在となっています。ポリグルタミン酸の生成や強い保水力は、環境問題への貢献や医薬品、コスメなどでの応用が進んでおり、私たちの身近なところで活躍しています。さらに、ナットウキナーゼによる血栓予防や血圧低下効果、腸内環境の改善作用など、その健康効果は多岐にわたります。

納豆菌は胃酸にも強いため、生きたまま腸に届き、整腸作用をもたらすほか、健康的な食生活を支える重要な役割を果たします。納豆はそのままでも加熱しても栄養価が高い食品で、目的に応じた食べ方で最大限の効果を得ることができます。納豆菌の力を日々の食生活に取り入れ、健康維持に役立てることができるのです。

※こちらの記事は note に掲載しております。

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