発酵食品に関与するカビ(麹菌以外) 

麹菌はカビの仲間ですが、発酵食品に関わるカビは麹菌だけではありません。
発酵食品には他にもさまざまなカビが使用されており、カビと聞くと悪影響を与えるものもありますが、発酵に使われるカビは、安全性が確立されたものです。自宅で発酵食品を作成する際には、そのようなカビの発生を防ぐための注意が必要です。

麹菌以外にも発酵食品に使われるカビ

  1. クモノスカビ(テンペ菌)
  2. 青カビ(ペニシリウム属)

テンペ菌

「テンペ菌」は、最近の健康食ブームによって主にベジタリアンの人々に好まれるインドネシアの発酵食品で、「インドネシアの納豆」とも呼ばれています。しかし、納豆とは異なり、テンペには納豆特有の臭気や苦みはなく、糸をひくこともありません。

原料は大豆で、製法は蒸したり茹でたりした大豆に菌を繁殖させる点で納豆と似ていますが、豆を固めた状態で酸性の環境下で繁殖します。テンペ菌は好気性で、24時間ほど、温度が30℃~33℃くらいで最もよく繁殖します。名前の通り、クモの巣のような網目状の菌糸を伸ばしていく特徴があります。

テンペは、インドネシアではバナナの葉やハイビスカスの葉の裏側に常在する菌で作られ、出来上がったテンペは油で揚げたり炒めたりして、塩やスパイスで味付けされた後、屋台などで販売されます。

青カビ

青カビは主にブルーチーズに使われるカビで、熟成後に添加します。世界で初めての抗生物質「ペニシリン」がこの種のカビから発見されました。ブルーチーズに使用される青カビは、チーズの種類によって異なり、代表的なものには「ロックフォール」(フランス)、「ゴルゴンゾーラ」(イタリア)、「スティルトン」(イギリス)などがあります。

これらのチーズには厳しい製法基準があり、伝統的な製法を守ったものだけがその名前を名乗ることができます。

発酵食品におけるカビの安全基準

発酵食品を作るにはカビを扱うことが不可欠ですが、人体に有害なカビも存在します。例えば、日常的に見かける青カビなどは有害とされますが、ブルーチーズに使用される青カビは品質管理が行き届いており、食品として安全が保証されています。

また、麹菌などのアスペルギルス属の中には、「アフラトキシン」(マイコトキシン)という猛毒を生成するものがありますが、発酵食品で使用されるアスペルギルス属の麹菌は、無害化された品種のみが使用されています。これらは日本の伝統的な技術で無害化され、江戸時代から確立されたもので、現代に至るまで安全性が守られています。

その技術は「菌を家畜化する」ことに成功し、「世界最古のバイオビジネス」として証明されています。

発酵食品の安全性と注意点

発酵食品に使用される菌は、安全性が確立されており、伝統的な製法を守ることでその品質が保たれています。ただし、自己判断で発酵食品を製造する場合、正しく作れない可能性があり、腐敗の原因となることもあります。そのため、発酵食品を作る際には、伝統的な製法を守り、安全性を確保することが重要です。

※こちらの記事は note に掲載しております。

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