意外な食べ物も発酵食品

普段慣れ親しんでいる発酵食品も、実は発酵食品だったということは意外と多いものです。ここでは、そんな意外な発酵食品をいくつか紹介します。

くずもち

「くずもち」には実は2種類が存在します。

1つは、関西で作られる葛粉が原料の「葛餅」、もう1つは、関東で作られる「久寿餅」です。後者は小麦粉を原料とし、小麦粉のグルテンを分離させた後の浮き粉を乳酸発酵させたもので、この2つは原料も製法も全く異なり、別物です。

見た目や食感も全く違い、葛餅は透明~半透明で、もちもちとした独特の食感が特徴で、水まんじゅうとも呼ばれます。一方、久寿餅は歯切れがよく、寒天に近い食感で、色も乳白色、さっぱりとした風味が特徴です。神奈川県川崎市の川崎大師、東京都大田区の池上本門寺、東京都江東区の亀戸天神社の名物としても知られています。

ナタ・デ・ココ

フィリピンの伝統食品で、日本では20年ほど前に一大ブームを巻き起こし、今では馴染みのあるデザートとなったナタ・デ・ココ。スペイン語で「ナタ」は「皮膜」を意味し、「ココ」はココナッツのことです。

ナタ・デ・ココは、ココナッツの水分を酢酸菌の一種であるナタ菌で発酵させることで作られ、その構成はほぼセルロースで、ローカロリーで食物繊維も豊富です。見た目は寒天のようで、弾力のある食感が特徴で、不思議な美味しさにやみつきになること間違いなしです。

元々、ナタ菌は害菌とされていましたが、その美味しさが認められ、現在では生産が盛んになり、主にデザートとして親しまれています。

バニラ

お菓子作りなどに欠かせないバニラも発酵によって作られます。バニラビーンズと呼ばれる種子を含む種子鞘を発酵・乾燥させることで、独特の甘い芳香が生まれます。この過程を数度繰り返すことによって、あの豊かな香りが生み出されます。

カカオ

チョコレートやココアの原料としてよく知られるカカオも発酵によって作られます。カカオは主に中南米やアフリカなどで栽培され、ラグビーボール型の果実に包まれた種子部分がカカオ豆です。

カカオの果実からパルプがついたままの実を取り出し、発酵させることで、パルプが取り除かれ、その後乾燥させたものがカカオ豆となります。この発酵過程がカカオ豆の風味を作り出し、その後チョコレートやココアの原料として使用されます。

タバスコ

タバスコはその名の通り、メキシコのタバスコ州原産のトウガラシを使った辛み調味料ですが、実際にはアメリカで作られています。原料はトウガラシ、岩塩、穀物酢です。

タバスコ用のトウガラシ「タバスコペッパー」をすり潰し、オーク樽で3年間熟成させます。その際、樽の蓋に塩をかぶせることで、発酵したトウガラシの液体が塩に染み込み、やがて液体を含んだ塩が凝固し、密閉されます。熟成後に酢を加え、さらに1ヶ月程熟成させて完成します。

意外にも、タバスコには添加物や保存料は含まれておらず、伝統的な製法は1868年に製造が始まって以来、今も守られています。

関連記事

TOP